MINI GALLERY | The final exibition of KUCHIBASHI neutron

酒井龍一・丸岡和吾 二人展「 黄 昏 彼 岸 (たそがれひがん)」
SAKAI Ryuichi MARUOKA Kazumichi The final exibition of KUCHIBASHI neutron " Twilight / Equinox "



“KUCHIBASHI” neutron / FUJII DAIMARU 7F
展示期間 : 7月2日(月) - 29日(日) 10:30 - 20:00
入場無料

本年5月から6月にかけて、neutron tokyoで開催された二人の作家の個展は大反響を呼び、ギャラリー史上最高の動員を果たしました。今展覧会はその二人(酒井龍一・丸岡和吾)の作品を一会場に凝縮し、互いに共鳴させ合う事で個展では見えなかった視点を浮き彫りにし、時代の表現の行き先を暗示する機会となります。 くちばしニュートロン最後の展覧会ですので、どうかお見逃し無く!!



「黄昏」(たそがれ)の語源とは、まだ電気の無い時代に夕暮れに差し掛かると道行く人の顔の輪郭がはっきりとせず朧げに見えたことにより、「誰ぞ彼(たれぞかれ=「あなたは誰?」)」と問うたことから転じて「たそがれ」となり、「黄昏」の字があてがわれたと言われています。そして「彼岸」とは、春と秋に昼夜の時間がちょうど同じ割合となる「春分の日」「秋分の日」を中日とする各七日間ずつを指し、ご先祖様の供養をする事でも知られていますが、元は仏教用語で生死の迷いを河・海に 例えた向こう岸の事であり、悟りの境地を言うものです。日本画の技法で現代の幽玄を描く酒井龍一にとって、この世(此方)とあの世(彼方)の境界線は私達のすぐ身近に存在するものであり、町行く人の素顔は黄昏のマスクを待つまでもなく、窺い知れません。
陶芸をベースに様々な表現手法で「髑髏」をモチーフに制作する丸岡和吾は、死の象徴とされるそれらを生きることへの渇望のアイコンとして逆説的に掲げ、賽の河原で遊ぶように此岸と彼岸を行き来して見せます。私達の人生は常に死と隣り合わせであり、実存と虚像はすれずれの距離で互いを成立させているのです。白昼夢の様な二人の作家の競演は、冬と夏の中間点、昼と夜の狭間に訪れるぽっかりとした中立点のように、現世(うつつよ)の皮一枚を剥いだ向こう側の景色を垣間見せることでしょう。
なおこの展覧会は藤井大丸7階・くちばしニュートロン最後の展覧会となります。短い期間でしたが、当店に皆様のご愛顧を賜り誠にありがとうございました。ファッションビルに咲いた一輪の徒花(あだばな)、散り際の狂い咲きをどうぞお楽しみ下さい。

gallery neutron 代表 石橋 圭吾


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